人気もつ鍋店・越後屋が挑む「もったいない」への取り組み
2026年02月16日
もったいないから始まった賄いカレー
福岡市博多区にある京風もつ処・越後屋。お客様の9割が選ぶという自慢の味噌スープには、京都から取り寄せた白味噌が使われています。毎日多くの人で賑わう人気店ですが、その裏では営業のたびに肉や野菜などの“余り”が発生します。
その「もったいない」をどう活かしているのか。今回は店長の斉藤さんにフードロス削減への取り組みについて伺いました。
越後屋の看板メニューであるもつ鍋。ホルモンだけを単独で発注することは難しく、タンやサガリなど他の部位も一緒に仕入れているそうです。
「ホルモンは部位を指定してを仕入れることが、なかなかできないんです。そのためタンやサガリも仕入れていますが、どうしても使い切れない部位が出てしまいます。特にタンの先端は硬くて提供には向かないんですよ。でもそれをそのまま捨てるのはもったいないと思って…。」そう話す斉藤さん。
このもったいないという想いから、余った肉を圧力鍋で煮込み従業員の賄いとしてカレーなどに再利用するようになったそうです。取り組みを本格的に始めたのは昨年から。仕込みの繁忙期を乗り越え、ようやく実現できたと言います。
「それまでも捨てるのはもったいないなと思っていたんですが、仕込みに追われて手が回らなかったんです。でも去年から少しずつ取り組み始めて、ごみの量も減りましたしスタッフからも喜んでもらっています」
必要な分だけを毎日こまめに注文する
それ以外にもフードロスのために意識しているのは、仕入れの量でした。
「お肉と同じくらい野菜もたくさん使いますが、店の構造的に大きな冷蔵庫が置けないんです。なので、まとめ買いはせず必要な分を毎日発注しています。多く仕入れて腐らせるくらいなら、その都度頼んだほうがいいですからね。」
仕入れはほぼ毎日。連休前には2日分を発注するものの、基本は翌日使う分だけを発注する徹底ぶり。季節によって仕入れ量も変化し、冬の繁忙期には夏場の倍近くの量を扱うこともあるのだとか。
「これから寒くなるとお鍋の季節。仕入れ量も増えますが、気温が下がる分、食材の持ちもよくなる。季節に合わせて調整することも大切ですね。」
鮮度を守るため肉の仕入れも週3回
越後屋では、野菜だけでなくお肉の仕入れにもこだわっています。
「うちは月・水・金の週3回、直接お肉を仕入れに行っているんです。福岡でその日に処理された牛をその日のうちにお鍋に使うというのは、なかなか珍しいと思います。これはオーナーの強いこだわりですね。」
一般的には精肉業者から配送されるケースが多い中、越後屋ではスタッフ自らが店に必要な分を直接引き取りに行っているそうです。月曜は火曜までの分、水曜は木曜までの分、金曜には週末分を。常に2日分を目安に、鮮度を保ちながらムダを出さない仕入れを徹底してされています。
「仕入れの手間はありますが、そのぶんお肉の状態が良く味にも違いが出ます。何より必要な分だけを確実に使い切れるのでロスも減りますね。」
越後屋では、こうした日々の“こまめな仕入れ”が、鮮度とおいしさ、そしてフードロス削減の両立を支えています。
越後屋博多駅前本店
住所:福岡市博多区博多駅前3-11‐17‐1F
営業時間:17:00〜23:00
HP:https://www.echigoya-h.jp/