福岡市博多区「charbon」食品の端材をソースやスープのベース作りに活用

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福岡市博多区「charbon」

2022年に福岡市博多区住吉の路地裏にオープンした「charbon(シャルボン)」は、カジュアルスタイルのフレンチビストロ。九州産和牛をはじめとする炭火焼と、パンやソーセージ、ベーコンはもちろん、マヨネーズやマスタードなどの調味料までも手作りする自家製料理を楽しむことができます。ホテルなどで腕を磨き、15年以上の経験をもつオーナーシェフの高畠健太さんに食品ロス削減の取り組みについて聞きました。

写真:オーナーシェフの高畠健太さん

「charbon」では、どのような食品ロス削減の取り組みを行っていますか。

調理の工程で生じる端材の活用を行っています。炭火焼に使用する牛肉や豚肉の下処理によるスジや肉の欠片、魚の骨や頭、野菜の端などを取っておき、ソースやスープのベースにしています。特にフレンチは出汁を引く文化なので、牛肉を使ってソースのベースとなるフォンドボーや魚の出汁を作り、お店で出す料理やスタッフの賄いなどに活用しています。食事のシメやお持ち帰りに人気の「炭火焼牛スジカレー」も、端材を活用したメニューです。

そのほかに開封して時間が経った赤ワインを使って、炭火焼に添えるワイン塩を作るなど、思いつく範囲で食品ロス削減を行っています。

写真:自家製のハム
写真:ワイン塩


また、食べきれる適量を召し上がっていただけるよう、注文の際にお客さまの様子をうかがいながらメニューの提案も行っています。例えば、ほとんどのお客さまが注文する自家製のハムやパテ、季節のマリネなど13種の「前菜盛り合わせ」は、ハーフサイズを用意したり、炭火焼の肉の量の希望を伺うなど、なるべく臨機応変に対応しています。それでも食べきれないものがあれば、可能な限り持ち帰りに対応しています。

 

写真:様々な料理
写真:13種の「前菜盛り合わせ」

食品ロス削減の意識をもつようになったきっかけを教えてください

どこかのタイミングからというよりも、幼い頃からずっともっている「もったいない」という意識が、なるべく食べ物をむだにしたくないという気持ちに繋がっていると思います。ホテルなどに勤めていた頃から端材を活用していたので、いま行っている食品ロス削減も自然と始めたものです。また、自分自身が経営者になったことでコスト意識も高まり、運営の安定の一助にもなるものだと感じています。

これから取り組みたいことはありますか?

個人店同士の繋がりを活かして、食材を無駄にしないためのコミュニティを考えています。余っているものの供給や足りていないものの補充などを、小さな範囲でいいので相互協力することが実現できればと思います。また、こういった食品ロス削減を福岡市が行っていることがもっと多くの人たちに広まり、飲食店や企業だけでなく、家庭でも取り組みへの賛同が増えるといいですね。

写真:店内
写真:ビストロの入り口外観

charbon(シャルボン)

住所:福岡市博多区住吉3-10-25
電話:092-600-4146
URL:charbonのHPはこちら(外部リンク)
charbonの店舗情報はこちらから